
この本について
政治思想の話題って、興味はあるのに「結局どの言葉が何を指しているのか」が曖昧なまま読んでしまうことが多いですよね。共産主義もその代表で、イメージだけが先行して、実際の思想の流れや違いがごちゃっとしてしまう。自分もずっとそのモヤモヤを抱えていました。 この本は、いまの共産主義像をいったん解体して、歴史のどこで何が混ざり合ったのかを整理し直す、そんな読み方ができました。たとえば暴力革命イコール共産主義ではないこと、マルクスが議会の可能性をむしろ重く見ていたこと。さらに、共産主義が資本主義の発展なしには語れないという視点は、普段のニュースや現代社会の見え方まで変えてきます。未来像を語る思想というより、現実の危機からしか未来は開かれないという一文が、妙に腑に落ちました。 共産主義を肯定するでも否定するでもなく、「そもそも何を指しているのか」から知りたい人にはしっくりくると思います。思想書にしては珍しく、読んだあとの景色が静かに整うタイプの一冊でした。
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