
DAWで曲を作るときにプロが実際に行なっていること
山口 哲一
この本について
曲作りをしていると、「このAメロって地味すぎない?」「サビを作ってから戻ると全体が噛み合わない」「仮歌詞が適当すぎて世界観が定まらない」みたいな、小さくて言語化しづらいモヤモヤが積み重なることが多いと思います。自分もDAWで作っていると、どこから手をつけるのが正解なのか分からなくなる瞬間がよくあります。 この本は、その“言葉になりづらい迷い”をプロはどう処理しているのかを、実際の作業そのままの温度で見せてくれるところがありがたいです。Aメロを「入り口」として本気で作り込む理由や、サビの記憶点をどう設計するのか、仮歌詞ノートで世界観を先に作ってしまう考え方など、読みながら「そうやって割り切っていいんだ」「そこまで丁寧にやるのか」と視点が何度もひっくり返ります。特に、無駄に思えるトラックをあえて積み上げて、そこから引き算していくプロセスは、制作中の焦りをかなり和らげてくれました。 音作りの話も実践的で、ベースを定位で住み分けするとどう立体感が出るかとか、ストリングスのレイヤーにグロッケンやシタールを足す理由など、手元のDAWでそのまま試したくなるものばかりです。コピペで済ませず、1回しか出てこない音にまで手間をかける姿勢については、自分の曲にもその「熱」が足りていなかったかもしれないと反省するところがありました。 作業が行き詰まりやすい人、何度作っても曲に“立ち上がる瞬間”が来ない人には、かなり刺さると思います。プロの正しさを押しつける本ではなく、迷いながら作っている人の背中をそっと押してくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの36%が集中しています。
読書の順序
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