
在庫管理の基本としくみ
六角 明雄
秀和システム / 2016-06
この本について
在庫の仕事に少しでも関わっていると、「数字は追っているのに、現場感とぜんぜん噛み合わない」「理屈では分かるけど、実際の在庫はそんなに言うこと聞かない」といったモヤモヤを抱えがちです。安全在庫の計算も、在庫回転率も、やり方は知っているのに“現実に落とす”となると急に難易度が上がるあの感じ…。自分もずっとそこに引っかかっていました。 『在庫管理の基本としくみ』は、まさにその「現場とのズレ」を丁寧に扱ってくれる本でした。抜粋にもあるように、この本は最初から「在庫管理で100点は取れない」という立ち位置で書かれていて、理論より“現実でどう判断するか”に比重があります。たとえば安全在庫は“計算どおり使えないことが多い”とハッキリ書いた上で、あくまで発注タイミングを考える材料として使う、と線引きを示してくれる。棚卸減耗やデッドストックの扱いも、数字の話に閉じず「実際にどこで起きるか」「どう見つけるか」まで降りてきてくれます。 それから、在庫を見るときに金額と数量の両面をどう使い分けるか、重要度でA・B・Cに分類する理由、GMROIのように“利益の観点で在庫を測る”視点など、ふだん自分が曖昧にしていた部分が整理されて、日々の判断が少しだけ落ち着きました。特に「在庫は財庫にも罪庫にもなる」という言葉は、自分が感覚的に思っていたことをそのまま言語化してくれた感じがあります。 現場で在庫に振り回されがちな人、理論と実務の距離に悩んでいる人には刺さると思います。自分と同じように、数字の正しさと現実の動きの両方をなんとか扱いたい…という人にちょうどいい本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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