
しんがりの思想 反リーダーシップ論 (角川新書)
鷲田 清一
KADOKAWA / 2015-04-10
この本について
仕事でも地域でも、誰かが何とかしてくれるはずだと思いながら、結局モヤモヤだけ抱えてしまうことってありますよね。専門家に任せきりにするのも違う気がするし、かといって自分に何ができるのかははっきりしない。そんな「責任未満」の場所で立ち止まってしまうあの感覚に、この本はゆっくり切り込んできます。 読んでいて強く感じたのは、ここで語られるのは「リーダーになる方法」ではなく、「どうすれば他者と一緒に考えられる人になれるか」という視点だということです。行政と市民が混ざる公共の場づくりの話や、ボランティアを“自分を脆くする行為”として捉える視点は、きれいごとを剝がしたうえでのリアルな共同性を考えさせられます。また、「見て見ぬふり」と「見ぬふりをして見る」の違いのように、関わり方の細かいニュアンスが少しずつ自分の行動を変えていく感覚があります。 もうひとつ刺さったのは、縮小していく社会に合ったリーダー像の話。右肩上がりを知らない世代にとって、必要なのは大きく引っ張る人より、状況を見極めながら適正サイズに暮らしや働きを調整していく姿勢なのかもしれません。地域のつながりも、昔のムラ社会に戻るのではなく、「無縁の縁」のようにゆるやかに編み直していくことが求められている。そう思うと、自分の暮らしの解像度も少し上がります。 「誰かの後ろについていくより、まず自分の足場を確かめたい」という人に静かに響く一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要








