
風刺画で読み解く近代史―――厳選した図とともに、 幕末から昭和前半までを旅する本
清水 勲
累計読者数3
平均ハイライト数 11件/人
star総合評価 46/100
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この本について
歴史を学びたいと思いつつ、「結局いつも年号だけを覚えて終わる…」とか、「当時の空気感まで想像できなくて、どこか自分ごとにならない」という悩み、けっこうあると思います。僕もずっとそうで、近代史は特に“遠い世界”のままでした。 この本を読んでみて驚いたのは、教科書では流し読みしていた出来事が、風刺画を通すだけで急に手触りを持ち始めることです。たとえば、士族が商売に失敗して「武士の商法」と揶揄されていたことや、投票率94%で人々が丁髷のまま投票所に向かった場面。文字だけだと想像しづらい生活の姿が、絵と背景説明のおかげで生々しく立ち上がってくる。明治の条約改正をめぐる議論や、ロシア革命前夜の空気がどう日本に影響したかなども、単なる事実ではなく「そこにいた人たちの温度」として感じられるんですよね。 もう一つ良かったのは、風刺画が“当時の人の価値観”をまるごと映しているところです。黄禍論がどう受け止められていたか、国際関係の力関係がどんな目線で描かれていたのか。笑いに包まれた絵なのに、そこにある偏見や皮肉まで含めて読むと、今のニュースの見方まで変わってきます。 歴史を「知識」じゃなくて「体感」でつかみたい人に刺さる一冊です。僕みたいに、近代史がずっとぼんやりしていたタイプには特に効きます。
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