
モンテーニュ よく生き、よく死ぬために (講談社学術文庫)
保苅瑞穂
講談社 / 2015-09
累計読者数4
平均ハイライト数 3件/人
推定読了時間 約7時間56分
star総合評価 40/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 37%
この本について
最近、「どう生きたらいいのか」という話になると、つい時代のせいにしたくなることがあります。忙しさや環境の変化もあって、落ち着いて考える時間すら作れないまま日々が流れていく。けれど、抜粋を読んでいると、モンテーニュもまた自分の時代に振り回されながら、その中でなんとか日常を立て直そうとしていた人なんだと伝わってきます。 この本が効くのは、まず「逃れられない時代の中でどう足場をつくるか」を正面から扱っているところです。彼は身分や財産よりも、自分の精神が暴走しないように、日々の生活を“自分で作る”ことを最優先にしていました。精神があちらこちらに散ってしまう感覚は、現代の私たちにも心当たりがあるはずで、だからこそ彼の言葉が静かに響きます。そして、書く行為すら生活の一部として淡々と組み込んでいた姿勢から、「構えすぎず、自分のペースでやれる範囲を積み上げていく」視点がもらえます。 もうひとつ印象的なのは、人との付き合いを“自分にふさわしいかどうか”で選ぼうとする姿勢です。これも決して逃げではなく、自分の気持ちが平穏でいられる範囲を丁寧に守ろうとする態度で、その現実感が逆にほっとさせます。大げさな理想論ではなく、生活を維持するための小さな選択こそが大事だという感覚は、今の息苦しさに悩んでいる人に刺さるはずです。 時代に疲れたけれど投げ出す気にもなれない、そんな人にそっと効いてくる一冊だと思います。
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出版社による紹介
モンテーニュは「生」と「死」の真実を『エセー』に刻んだ。第一級のフランス文学者とともに読み、人間の本質に迫る稀有な経験。
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