
巨悪を許すな! 国税記者の事件簿 (講談社+α文庫)
田中周紀
講談社 / 2016-01-20
この本について
最近、ニュースを見ていても「これは本当に公正に扱われてるのか…?」みたいなモヤモヤが残ることが多い気がします。税金の話なんて特に、仕組みが見えづらいから余計に不信感が積もるんですよね。自分が知らないだけで、裏側ではどう動いているのか。本当に悪いことをしている人がちゃんと捕まっているのか。その基準はどこにあるのか。そんな疑問を抱えたまま日々を過ごしている人は多いと思います。 この本は、国税の実務の中でも“表に出にくい領域”を、記者として取材してきた著者が淡々と描いています。読んでいて感じるのは、表面的な「脱税事件」報道のずっと奥にある、大きな力学です。実際には、査察で「脱税」と呼べる案件は金額基準が厳しく、報道の言葉一つにも明確な裏側があること。経営者がメディアに出まくる会社がマークされやすい理由や、決算期のズラし方を利用した“グルグル回し”のリアルな仕組みなんかも、知らないと理解できない世界でした。また、宗教法人の税優遇やキャピタルフライト対策の出国税など、「制度はこうして悪用される」という現実を、目をそらさず書いているのも効きました。 読み終えると、税金の世界が白黒では語れない理由が腹落ちするし、ニュースの解像度も上がります。「なんとなく不公平に感じるけど、どこから疑っていいか分からない」という人には特に刺さると思います。私自身も同じように迷ってきた側ですが、この本はその“もやり”の正体を言語化してくれました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
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