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世界最強の女帝 メルケルの謎 (文春新書)

世界最強の女帝 メルケルの謎 (文春新書)

佐藤伸行

文藝春秋 / 2016-02-20

累計読者数37
平均ハイライト数 27.5件/人
推定読了時間 約2時間24分
star総合評価 58/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%

この本について

仕事でも日常でも、結局いちばん迷うのは「いつ動くべきか」と「どこまで踏み込むか」みたいな判断のラインだと思います。早く決めろと言われても、情報が足りないまま突っ込む勇気はないし、かといって待ちすぎればチャンスを逃す。そんな宙ぶらりんな時間に疲れてしまうことが、僕もよくあります。 メルケルの伝記を読むと、そのモヤモヤを少し違う角度から見られるようになります。彼女は石橋を叩いて渡るどころか、落ちる寸前になるまで動かない。でもそれは臆病さではなく、「時間が選択肢を削っていくプロセス」を知っていたからこその判断だったという描写が多く出てきます。決断の瞬間を自分で作るのではなく、状況が形を定めるのを待つ。これは仕事で無理に結論を急がず、あえて「まだ動かない」を選ぶことに少し安心をくれました。 もうひとつ刺さったのは、情報との距離感です。メディアに話しすぎて評価が下がった経験から、彼女は「与えすぎると権威が弱まる」と学んだ、というくだり。自分もつい、説明しすぎたり、全部オープンにしようとして空回りするので、引き算のコミュニケーションを意識するきっかけになりました。 感情を見せないようにしながら、実はロシア語も文学も深く理解していて、必要な場面では強く人道を貫く。その複雑さが一人の人物の中に同居していることが、この本から伝わってきます。完璧なリーダー像よりも、人間らしい揺れ幅のある人のほうが現実的だと思える人に、とても刺さる一冊です。

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出版社による紹介

東ドイツ出身の地味な物理学者は、 いかにしてドイツ初の女性宰相という地位を得たのか。 東ドイツの秘密警察との関係は? 外遊先で、また閣議中に流した涙のわけ。 恩人コール首相を追い落とした権力闘争、 オバマ、プーチン、サルコジとの駆け引き…… ヨーロッパの頂点に位置する「ドイツ帝国」最高権力者の 知られざる実像に、熟練ジャーナリストが挑む。
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