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放課後スプリング・トレイン (創元推理文庫)

放課後スプリング・トレイン (創元推理文庫)

吉野 泉

東京創元社 / 2016-02-29

累計読者数3
平均ハイライト数 1.3件/人
推定読了時間 約3時間42分
star総合評価 44/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 83%

この本について

仕事でも日常でも、ふと立ち止まった時に「自分の感じ方ってこれでいいんだろうか」とモヤっとすることがあります。周りの速度に合わせるばかりで、景色を味わう余裕がなくなっている時ほど、その感覚は強くなる気がします。 『放課後スプリング・トレイン』は、そんな“感度のずれ”みたいなものにそっと触れてくる物語でした。ホームで電車を待ちながら、線路沿いの花に目がいくあの瞬間。この一見なんでもない描写に惹かれる人は、日常の細部に救われた経験がきっとあるはずです。さらに、ミルフィーユを「初対面では頼まない」と気にする感覚には、人間関係の微妙な距離感を気にしすぎてしまう、自分自身の姿が重なるかもしれません。そして「炎の色は加法混色」というセリフが入ってくることで、理屈と感情、観察と思索が自然に同居している世界だと気づきます。 この本が効いてくるのは、何かを変えたいわけじゃないけれど、今の自分の“感じ方”をもう少し大事にしたい時です。人との関わりで余計に気を遣いがちな人や、景色の中にこぼれる小さな違和感を拾ってしまう人に向いています。派手な事件が起きるわけではないのに、読み終わると、自分の視界が少しだけ整うような不思議な余韻が残ります。こんな物語が必要なタイミングって、誰にでも一度は来る気がします。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

福岡・天神を舞台に贈る、透明感溢れる青春ミステリ。 四月のある日、福岡市内の高校に通う私は、親友・朝名の年上の彼氏を紹介される。そのとき同席していた大学院生の飛木さんは、私の周りで起こる事件をさらりと解き明かしてみせる不思議な人だった。天神に向かう電車で出会った奇妙な婦人、文化祭で起きたシンデレラのドレス消失事件……。福岡の街で私はたくさんの答えを探している。解くことが叶わなかった問題も、真相に辿り着けなかった謎も、すべて覚えておこう。今日は見えずとも、形を変えて色を変えて、いつの日か扉を開ける鍵が手に入ると信じて。

目次

放課後スプリング・トレイン 学祭ブロードウェイ 折る紙募る紙 カンタロープ
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