
別冊NHK100分de名著 「平和」について考えよう
斎藤 環, 水野 和夫, 田中 優子, and 高橋 源一郎
NHK出版 / 2016-04-25
累計読者数3
平均ハイライト数 24.3件/人
推定読了時間 約2時間30分
star総合評価 57/100
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この本について
最近、社会のニュースを見るだけで気持ちが落ちつかなくなることが増えました。戦争の話題も、分断や格差の話題も、距離があるようでじわじわ自分の生活に入ってくる感じがして、「結局、私たちは何を手がかりに考えればいいんだろう」と立ち止まることが多いんですよね。 この本は、そういうモヤモヤに対して大きな答えを提示するというより、「視点を一段だけ上に上げてみると見えるものがあるよ」と案内してくれる感覚に近いです。たとえば、フロイトの生の欲動と死の欲動の話は、ニュースに触れた時に自分の中でざわつく感情を、ただの不安や怒りとして流さず、「身体に根ざした動きとして理解する」という別の捉え方をくれます。また、ブローデルの“長い十六世紀”の話は、いまの経済や格差の揺れを「初めて起きた危機」ではなく「長期の構造変化」として見る余裕をつくってくれるので、日々の情報に振り回されにくくなる。さらに、対話は本来ポリフォニックである、という指摘も、平和や政治の話題で相手とぶつかったときに一拍おいて考える余地をくれるんですよね。 大きなテーマの本ですが、抽象理論の押しつけではなく、いまの生活の不安にゆっくり効いてくるタイプだと思います。自分の感情の動きと社会の変化を、もう少し冷静に繋いで見たい人に刺さる一冊です。
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出版社による紹介
Eテレで放送された特番「100分de平和論」のムック化。フロイト『人はなぜ戦争をするのか』、ブローデル『地中海』、井原西鶴『日本永代蔵』、ヴォルテール『寛容論』という4冊の名著を読み解きながら、平和のために「いま私たちができること」を考える。 [主な内容] 第1章 心理学から考える フロイト『人はなぜ戦争をするのか』 斎藤 環──平和のためにできることは、対話である 第2章 経済学から考える ブローデル『地中海』 水野和夫──平和のためにできることは、よりゆっくり、より近く、より寛容に 第3章 江戸文学から考える 井原西鶴『日本永代蔵』 田中優子──平和のためにできることは、信頼を作り出し、それを持続すること 第4章 哲学から考える ヴォルテール『寛容論』 高橋源一郎──平和のためにできることは、Pray, and think
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