
歴史の予兆を読む (朝日新書)
池上 彰、保阪 正康
株式会社朝日新聞出版 / 2022-06-13
この本について
最近、社会のニュースを見ても歴史の話題を聞いても、「結局、何が本質なんだろう…」と立ち止まることが増えてきました。戦争や格差、国際政治みたいな大きいテーマって、日常の自分とは遠いようで、実はじわじわ影響してきますよね。でも、考えようとすると抽象論やスローガンばかりで掴みどころがない。そんなモヤモヤを抱えている人には、この本はかなり相性がいいと思いました。 特に刺さったのは、歴史の出来事が「突然起きた悲劇」ではなく、社会の変化や積み重ねの末に生まれる“予兆”として語られているところです。アメリカの製造業の空洞化がオピオイド中毒につながった話や、日本の農村の疲弊が事件の遠因になっていった話など、一見関係なさそうな点が線でつながっていく。そのプロセスを見ると、「今の社会の違和感」を自分の生活レベルまで引き寄せて考えられるようになります。 もう一つ大きかったのは、「議論を日常に持ち込まない社会の危うさ」を静かに指摘している点です。尖閣でもSDGsでも、踏み込んだ話をした瞬間にレッテルが貼られてしまう。その空気が続くと、考えるべきことを先送りしてしまう。これは身に覚えのある感覚で、少しドキッとしました。 世界の動きを短絡的に説明しないで、「なぜそうなるのか」を生活者の視点まで降ろしてくれる一冊です。社会の空気の変化に敏感だけど、どう捉えればいいか迷っている人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
読書の順序
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