
世界で最もクリエイティブな国デンマークに学ぶ 発想力の鍛え方
クリスチャン・ステーディル、リーネ・タンゴー
インプレス / 201412
この本について
仕事でアイデアを出すたびに、「もっと突き抜けた発想が必要なのかな」とか「そもそも自分にクリエイティブさなんてあるんだろうか」と、根本のところで迷うことがあります。枠を壊せと言われても、現実の仕事には制約があるし、冒険しようとすると不安が勝つ。そんなときに、この本の言っている「既存の枠の限界ぎりぎりで考える」という視点がけっこう救いになります。 読んでいて印象的だったのは、クリエイティビティを特別な才能として扱っていないところです。むしろ、制約があるからこそ発想が磨かれるし、必要から生まれるものだという話が多い。デンマークの企業や学校の例も、気合や根性ではなく、日常の中に「自分で考える場」をどう作るかに重心が置かれていて、現実的なんですよね。行動しながら探ること、ちょっとしたゲーム感覚で怖さを薄めること、アイデアを出す量と制約の両方を使うことなど、明日から試せる工夫が多いのもありがたいところです。 特に、クリエイティビティは決断でもある、という指摘は耳が痛いけれど妙に腹落ちします。「やろう」と決めない限り、発想のスイッチは入らない。でも決めるための勇気は、環境や働き方の工夫で後押しできる。そう思えるだけで少し楽になります。既存のものを磨く力が強い日本人の特性も肯定してくれるので、自分でも使えるやり方が見つかりやすい一冊です。 日々の仕事の中で「結局どう考えればいいのか迷い続けている人」に、静かに刺さる本だと思います。
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