
しぐさの民俗学 (角川ソフィア文庫)
常光 徹
KADOKAWA / 2016-09-24
累計読者数3
平均ハイライト数 15件/人
推定読了時間 約5時間4分
star総合評価 53/100
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この本について
最近、誰かのしぐさに理由のわからない違和感を覚えたり、自分でも説明できない「なんとなく嫌」「なんとなく落ち着く」に振り回されることがあって、正直もやっとしていました。言葉ほど意識されないのに、動作や態度だけは妙に記憶に残る。そういう“身体の反応”の背景を知りたくて読んだのがこの本でした。 読んでみると、昔の人が息を吹きかけたり、覗き見るのを禁じたり、夜の一声に応じなかったりする理由が、単なる迷信ではなく「人がどう危険を理解し、どう関係性を調整してきたか」という生活の知恵として積み重なっていることが見えてきます。霊柩車で親指を隠す動作や、ノックの一回・二回で感じる差まで、ぜんぶ“説明できないはずだったはずの感覚”にちゃんと根があったのだと気づかされました。 しぐさは言葉より無意識に出るものだから、むしろ変わりにくい。その視点をもらってから、人の振る舞いを観察するときの解像度が少し上がった気がします。相手が何者かを見極めようとする昔話の「覗き見る」場面にも、人間が関係を整えようとする本能が表れているんだなと。 日常の小さな動作の裏にある、人の心のクセを知りたい人に刺さる本だと思います。
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出版社による紹介
「霊柩車に出合ったら親指を隠す」「汚いものに触れたらエンガチョを切る」。呪術的な意味を帯びた「オマジナイ」と呼ばれる身ぶり。息を吸ったり吹いたり、指を組んだり、呪文を唱えたり……人が行う「しぐさ」にまつわる様々な伝承と、その背後に潜んでいる民俗的な意味を考察。伝承のプロセスを明らかにするとともに、そこに表れる日本人の精神性に迫る。身近な暮らしのなかに、新たな発見を見いだしてきた著者の代表作。 ※本書は二〇〇六年九月、ミネルヴァ書房から刊行された『しぐさの民俗学 呪術的世界と心性』を文庫化したものが底本です。
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