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中国怪奇小説集 全220編

中国怪奇小説集 全220編

岡本綺堂

累計読者数3
平均ハイライト数 1件/人
推定読了時間 約5時間5分
star総合評価 35/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 63%

この本について

仕事に追われていると、どうしても「自分の想像力がどんどん狭くなってないか…」と不安になることがあります。現実的な判断ばかりしていると、世界の見え方まで平板になっていく感じがして、どこか息苦しい。僕自身、そういう時に物語に触れると、頭の固さをほぐされることが多いです。 『中国怪奇小説集』を読んでいて刺さったのは、読者の方が抜き出していた「『捜神記』で、ほとんど後世の小説の祖をなした」という一文でした。いま読むと素朴に感じる短い怪異譚でも、そこから何百年も連なる物語文化が始まっている。その事実に触れると、「物語ってこんなふうに積み重なってきたんだ」と視点が一段広がります。もうひとつの抜粋「秋雨瀟」という表現が示す静かな湿気や空気感も、日常の延長に異界がふっと滲むような感覚をくれるんですよね。忙しさで乾ききった頭に、少し湿り気が戻るような読書体験でした。 この本が効くのは、奇抜な怪談を楽しむだけの話ではなくて、物語の“源流”に触れることで、日々の思考に別の風を入れられるところです。昔の人の想像力に触れると、自分が抱えている悩みや判断も、ちょっと別の角度から眺め直せる。短編ばかりなので、仕事の合間に区切りよく読めるのも助かります。奇妙な話に振り回されながらも、どこか静かに心が落ち着くような温度感があります。 こんな人に刺さると思います。最近の刺激的な話より、時間の流れの中で育ってきた物語の“手触り”に興味がある人。僕と同じように、思考が固まってきたかも…と感じた時に開くと、ほどよく肩の力が抜ける一冊でした。

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