
魔除けの民俗学 家・道具・災害の俗信 (角川選書)
常光 徹
KADOKAWA / 2019-07-20
累計読者数3
平均ハイライト数 2件/人
推定読了時間 約3時間48分
star総合評価 40/100
boltライト読書型
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この本について
最近、ニュースを見ているだけで気持ちがざわつくことが増えました。理由ははっきりしないのに、どこか落ち着かない。自分でも説明しづらい不安にどう折り合いをつければいいのか、僕もずっと手探りです。そんなときに読んだのが『魔除けの民俗学』でした。問題を解決してくれるというより、「人は昔からこういう不安と付き合ってきたんだ」と視点をずらしてくれる本でした。 たとえば、地震に怯える人が和歌を書いた紙を門に貼って安心しようとした話。現代からみればおまじないですが、当時の人にとっては現実的な行動だったという指摘に、妙に納得させられました。不安そのものを否定せず、形にして扱おうとする姿勢は、いまの僕らにもけっこう近いのかもしれません。また、災害の破壊の中に「世直し」的な再生の力が生まれるという見方も、状況が混乱しているほど、どこかで立て直そうとする心が動き出すのは人間の自然な反応なんだと感じました。 こういう話が続く本なので、読み終わっても「守られた」感じがするわけではありません。でも、自分の中のモヤモヤに名前がつくような、小さな手応えがあります。呪具や祓いの構造といった一見遠いテーマも、実は人が不安を処理するための工夫として読むと急に身近になります。 昔の人の工夫を手がかりに、自分の不安との距離感を変えてみたい人に刺さる一冊だと思います。
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出版社による紹介
「異常豊漁は地震の前兆」「庭の南天は災いを避ける」——。わたしたちの身辺でとりざたされる俗信には、災厄の予兆を感知し、日々の不安を除く生活の知と技がこめられている。さりげない日常に息づいた、庶民の想像力と心のくせが凝縮した言い伝えといえるだろう。家屋敷、生活道具、自然災害にまつわる膨大な俗信資料を整理し、悪霊・境界・流言などについて、伝承の背後に広がる民俗世界とその意味をさぐる。
目次
生死と境界の空間
植物と家の盛衰
他界への出入り口
人生の節目を表象
祓う・拒む・鎮める
禁忌と魔除けの呪具
欺く・招く・乞う
地震と唱え言
幕末土佐の人と動物
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