
匠Method: 〜新たな価値観でプロジェクトをデザインするために〜
萩本 順三
この本について
プロジェクトの計画を立てていて、「これって本当に意味あるんだっけ…?」とふと立ち止まる瞬間がありませんか。予算と工数を合わせることに意識が寄りすぎて、ビジネスの芯になるものが見えなくなるあの感覚です。僕自身、ユーザーの声を集めても、そもそもその前提が古い慣習の上に立っているんじゃないかと迷うことがよくあります。 『匠Method』は、そのモヤモヤに対して「価値」という視点をもう一度取り戻させてくれる本でした。価値とは何か、と説明されると抽象的に聞こえますが、この本では「人の気持ちにプラスに作用するもの」と、とても素直な言葉で扱ってくれます。そして、価値は“存在しているもの”ではなく“デザインし共感されるもの”だと示すことで、プロジェクトの立て方そのものをひっくり返してくれました。ユーザーのニーズを分析するだけでなく、そもそもニーズを生み出す考え方に踏み込むところも、僕にとっては視界が変わるポイントでした。 さらに、よくある「計画主導」の進め方が、どこで創造性を潰してしまうのかが具体的に描かれています。保守的な業務や慣習に流されることで、価値そのものを捉え損ねている場面は、自分の仕事にも思い当たるところが多くて、読んでいて耳が痛いというより、むしろ安心する感覚すらありました。深層的な価値がゆっくり効いてくる理由、ビジョンやコンセプトを価値基準で絞る意味など、日々の仕事にすぐ持ち帰れる視点がいくつもあります。 プロジェクトの本質を見直したい人、特に「作業は回っているのに、価値を生めている気がしない」と感じている人には、かなり刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの39%が集中しています。
読書の順序
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