
「よく見える」の落とし穴 そのメガネ、コンタクトレンズ、視力回復法でいいですか?
田村知則
講談社 / 201611
この本について
メガネを替えても疲れ目が戻ってきたり、度数を弱めれば少し楽になる気がするのに、根本的にはスッキリしないまま…そんなモヤモヤを抱えたまま仕事している人、多いと思います。僕も「スマホのせいかな」とか「年齢かな」と表面的な理由にしていましたが、実際はもっと身体的でやっかいな仕組みが働いていました。 この本がおもしろいのは、「視力」よりも「両眼がちゃんと揃って働けているか」をずっと重視しているところです。片眼を自然と閉じてしまうクセや、度数を弱め続けることで起こる負のスパイラルなど、ふだん意識しない体の反応が、疲労や肩こりにつながっている可能性があると知るだけで、視点がガラッと変わります。手元専用メガネを使う意味や、プリズムレンズが「視力を上げるため」ではなく「眼の緊張をほどくため」に役立つという説明も、実際の生活シーンを思い浮かべながら読むと腑に落ちました。 個人的に救われたのは、「視力が高い=正解」ではなく、自分の生活圏で負荷なく見える状態をつくるほうが大事だという考え方です。たとえばワンルームでのデスクワーク中心なら、視力が0.3〜0.4でも問題なく、むしろそのほうが筋肉の緊張は少ないという話には、かなり肩の力が抜けました。 目の疲れが慢性化している人、度数を上げたり下げたりして迷走している人、「なんとなくしんどいのに理由が掴めない」という人には、静かに効く本だと思います。視力の話というより、体の使い方を立て直すための本に近いですね。
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