
この本について
自治体のニュースを見ていて、「なんでこんな決定になるんだろう」とか「住民の声ってどこに届いてるんだろう」と、うっすらしたモヤモヤを抱えたまま過ごすことが多い人は多いと思います。自分の暮らしに直結しているはずなのに、制度の仕組みが見えにくいせいで、距離だけが広がっていく感じがあるんですよね。僕自身もしばらくそんな状態でした。 『地方自治講義』は、そのモヤモヤに対して「実はこういう構造があるんだよ」と静かに教えてくれる本です。例えば、補助金と計画づくりがセットになった結果、地方が主体的に動けなくなっていく歴史的経緯や、平成の大合併が本当に何をもたらしたのか。表面的な“効率化の物語”ではなく、自治体自身がなぜ自傷的な選択をしてしまったのかという、人間くさい部分まで踏み込んでくれるのが大きかったです。そして、議会と首長の役割の線引きや、自治体が本来なにを守る存在なのかといった「当たり前に見えるけれど曖昧にしがちなもの」が、具体的な場面とともに整理されていきます。 読み終えると、「制度がこうだからダメだ」という単純な話ではなく、自分の暮らしと自治がどこでつながっているのかが少し見えるようになります。住民として何を期待してよくて、どこが弱点なのかも具体的に理解できるので、ニュースの見え方も変わります。 自治に興味はあるけれど、専門書の理屈だけでは腑に落ちない…そんな人に刺さる一冊だと思います。
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