
あなたのまちの政治は案外、あなたの力でも変えられる
五十嵐立青
この本について
「政治って、自分の生活とは別のどこか遠くで勝手に進んでいるものじゃないか」 そんな感覚、けっこう根強いと思います。僕自身も、保育園の定員とか、街灯が増えるかどうかとか、日常の細かな不便が“政治”とつながっているなんて、あまり想像できていませんでした。でも、この本を読んでいると、むしろ逆で、生活のほぼ全部が市長や議会の決定に触れているんだと気づかされます。知らないうちに決まっていく、というところが一番の引っかかりでした。 たとえば教育。教育委員会って、もともとは政治の影響を受けないために選挙で選ばれていたという話を読んだとき、「そんな仕組みだったのか」とびっくりしました。でも今は市長が推薦して議会が同意すれば委員になれる。子どもの教育がどう変わるかは、わりと身近な人たちの判断で決まっていく。そのリアルさは、教員の人事権が県にあることと合わせて知ると、急に立体的に見えてきます。 もうひとつ刺さったのは、公共施設の「生まれる時に3割、死ぬまでに7割」という感覚です。建物を作る瞬間よりも、その後の維持や解体にお金がかかる。こういう数字を知っているだけで、自治体のニュースの読み方が少し変わるし、なんとなくの「反対・賛成」じゃなくて、将来の負担の話として考えられるようになります。 この本は、政治に関心を持てと言うわけでも、急に行動しろと言うわけでもありません。でも、自分の暮らしがどこにつながっているのかが見えると、自然と「これはどうなってるんだろう」と調べたくなる。そういう小さな変化を後押ししてくれます。まちづくりに詳しくなくても、日常の違和感を持ち続けている人ほど、しっくり来るはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
読書の順序
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