
ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム
クレイトン・M・クリステンセン, 依田光江, タディ・ホール, カレン・ディロン, and デイビッド・S・ダンカン
ハーパーコリンズ・ジャパン / 2017-08-01
この本について
仕事でもプロダクトづくりでも、「お客さんは本当は何を求めているんだろう?」と考えているうちに、だんだん分からなくなってくることがあります。数字はあるし、ユーザー属性も並んでいる。でも、それを追っているとむしろ視界が濁っていく感じがする。僕自身ずっとこのモヤモヤを抱えていました。 『ジョブ理論』が効いたのは、顧客の行動を「進歩したい」という文脈で見直す視点がもらえたことでした。抜粋にもあるように、人は機能だけで商品を選んでいないし、喫煙の例のように感情的・社会的な側面も強く関わっている。ここを押さえると、同じ市場を見ているはずなのに「競合がいない領域」が急に見えてきます。また、顧客が解決したいのは“やりたいこと”だけでなく、“やりたくないこと”でもあると気づくと、プロダクトの設計の重心が変わる。さらに、状況という文脈が欠けるとどんなデータも空回りするという指摘は、僕の中の思い込みをかなりほぐしてくれました。 商品を“雇用する”とはどういうことか。その因果を丁寧に追う本なので、派手さはないけれど、腹落ちしたあとの行動の変化は大きいと思います。特に「顧客の選択理由がどうしてもつかめない」と感じている人にはしっくりくるはずです。
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