
この本について
仕事で判断を迫られたとき、自分の立場が揺れたり、相手とどう向き合えばいいのか迷うことってありますよね。私も「正しさ」を主張するほど溝が深まったり、「わからない」を言えずに余計こじれたりして、あとから自己嫌悪になることがあります。 『危機の現場に立つ』を読んで感じたのは、著者の中満さんも同じように迷いながら、それでも現場で“どう立つか”を一つひとつ選び続けてきたということでした。たとえば、自分たち文民の役割を臆せず伝えながらも歩み寄り方を探す姿勢や、わからないことは正直に「わからない」と言うというシンプルだけど難しい原則。こういう現実的な態度が積み重なって、初めて国連という巨大な組織の中でも仕事が前に進んでいくんだと気づかされました。 そしてもうひとつ印象に残ったのは、「中立」の意味を掘り下げる場面です。立場を持たない neutral ではなく、不偏不党の impartial としての中立。戦争犯罪のように反対すべきものにはきちんと反対する。その姿勢は、私たちが日常の人間関係や仕事の判断で迷うときにも、静かに効いてくる視点だと思います。 世界の話に見えて、実は「自分がどう振る舞うか」を考える本です。特に、責任ある立場に向き合いはじめている人に刺さると思います。
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