
野村證券第2事業法人部 (講談社+α文庫)
横尾宣政
講談社 / 2019-07-18
この本について
仕事で判断を迫られる場面って、表向きは「理屈」で動いているようで、実際は人間関係や空気に左右されてしまうことが多いですよね。自分の意思で決めたつもりでも、あとから「あれは周りに合わせただけだったな…」と気づいて落ち込むことがある。僕もそういう迷いを何度も味わってきました。 『野村證券第2事業法人部』を読むと、その曖昧さの正体が少し見えてきます。抜粋に反応している方が多いところを見ると、読者は「理不尽な構造の中で、それでも成果を求められる苦しさ」に引っかかっているんだと思います。営業マンが銘柄すら選べない、売れない商品を抱えて頭を下げ続ける、含み損を“見なかったことにする”ような文化に振り回される。こうしたエピソードは決して特殊な世界の話ではなく、日常の職場にも形を変えて存在しているから刺さるのだと思います。 この本が効くのは、まず「組織の理不尽さにどう向き合うか」を、生々しい現場の決断を通して考えられるところ。さらに、著者自身が嫌悪感や葛藤を抱えながらも手を動かし続ける姿が描かれていて、「正しさと現実の折り合いをどう付けるか」を具体的なシーンで掴めます。そしてもう一つは、環境に流されやすい自分を責めるのではなく、「構造がこうなら、人はこう動くよな」と少し俯瞰できるようになるところです。 組織の中で自分の判断軸が揺らぎやすい人、あるいは「正しいと思うことが時々報われない」と感じている人には、静かに沁みる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
読書の順序
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