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機龍警察 狼眼殺手 (ハヤカワ・ミステリワールド)

機龍警察 狼眼殺手 (ハヤカワ・ミステリワールド)

月村 了衛

早川書房 / 2017-09-15

累計読者数4
平均ハイライト数 19.8件/人
推定読了時間 約8時間4分
star総合評価 63/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 52%

この本について

最近、何かを調べれば調べるほど「結局どこまで踏み込んでいいんだろう」と迷うことが増えてきました。組織の論理と個人の正しさがズレていて、でも目の前の不正や違和感を放っておくのも落ち着かない。そんなときにこの『機龍警察 狼眼殺手』を読んで、少し呼吸の仕方が変わりました。 この巻で描かれるのは、巨大な権力の影に飲まれながらも、捜査員たちが自分の「線引き」を探す姿です。贈賄や隠蔽の構造が細かく描かれる一方で、隊員同士の一瞬の視線や、相手の肩に手を回す場面のような、生身の反応が物語を支えています。読者が保存していた場面には、そういう“人間の揺らぎ”に気づく瞬間が多くて、そこがこの作品の肝だと思います。また、国家規模のプロジェクトを巡る利害の複雑さが、現実の仕事のしんどさと重なって見えてくるのも効きました。正義が一枚岩じゃない世界で、どうやって自分の立場を決めるのか。その迷いがまっすぐ描かれています。 「正しいことをしたいけれど、現実の力学に押されがちだ」と感じている人に刺さると思います。物語として濃密なのに、読み終えると妙に落ち着くのは、登場人物が失敗や葛藤を抱えたまま、それでも前に進んでいるからかもしれません。自分の判断に迷っているとき、そっと背中を押してくれる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

経産省とフォン・コーポレーションが進める日中合同プロジェクト『クイアコン』に絡む一大疑獄。特捜部は捜査一課、二課と合同で捜査に着手するが何者かによって関係者が次々と殺害されていく。謎の暗殺者に翻弄される警視庁。だが事態はさらに別の様相を呈し始める。追いつめられた沖津特捜部長の下した決断とは――生々しいまでに今という時代を反映する究極の警察小説シリーズ、激闘と悲哀の第5弾。
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