
落語とは、俺である。―立川談志 唯一無二の講義録―
立川談志
竹書房 / 201710
累計読者数5
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この本について
仕事でも日常でも、「これって正しいんだっけ」と自分の言動を疑いながら進むことってありますよね。常識に合わせているつもりなのに、どこか窮屈で、でも非常識に振り切るほどの勇気もない。その間でずっと揺れている感じ、けっこうしんどいと思います。 談志のこの講義録を読んで救われるのは、「間違ってるんじゃねえかなぁ」と思い続けること自体を、彼が普通に引き受けているところです。落語の歴史だって曖昧なまま語るし、学歴の話も「学校歴がないだけ」と切って捨てる。これが雑というより、世界の“揺れ”をそのまま扱ううまさなんですよね。常識と非常識の間に余白をつくってくれる感じがあります。 もうひとつ効くのは、文化と文明を分けて語る視点です。速さや効率を追いかける文明の外側に、「好きだから続ける」という文化があるという話。仕事の成果に追われていると忘れがちな感覚だけど、自分の中のペースを取り戻すヒントになります。さらに、「緊張と緩和」の話は、人間の状態そのものを扱っていて、笑いをどうこうというより、自分の心の動きの理解に近い読み味があります。 常識に押しつぶされそうな日や、自分の感覚をどこに置けばいいかわからなくなる人に、じわっと効いてくる一冊だと思います。
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