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9.11後の現代史 (講談社現代新書)

9.11後の現代史 (講談社現代新書)

酒井啓子

累計読者数3
平均ハイライト数 20件/人
star総合評価 54/100
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この本について

中東のニュースを見るたびに、「なぜここまで複雑なんだろう…」と立ち止まることが多いです。国同士の対立も、テロの頻発も、ISの台頭も、ひとつの原因にまとめようとすると途端にわからなくなる。でも放っておくと、日本のエネルギー安全保障や難民問題みたいに、いつのまにか自分の生活にまでつながってくる。そんな距離感にモヤモヤしている人は多いはずです。 この本は、そのモヤモヤをいきなり解決するというより、「どこから何がズレ始めたのか」を冷静にたどらせてくれます。たとえば、テロが“昔から”多かったわけではなく、データを見ると2000年代以降に急増していること。あるいは、ISが“狂気の集団”で片づけられがちだけれど、実際には旧体制の行政能力を取り込み、銀行や油田まで掌握していたこと。ニュースでは断片でしか見えない動きが、ひとつの流れとしてつながっていきます。 読んで一番刺さったのは、「理由があるからには、解決の糸口も必ずある」という著者の姿勢でした。サイクス・ピコ協定の矛盾や湾岸諸国の恐れ、アメリカの政策がどう作用したのか。中東が“いつから、どうして今の形になったのか”が立体的に見えてくると、単純化された言葉に流されにくくなる感覚があります。 ニュースの裏側を自分の頭で整理したい人にこそ届く本だと思います。

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