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時間と言語を考える―「時制」とはなにか― (開拓社 言語・文化選書)

時間と言語を考える―「時制」とはなにか― (開拓社 言語・文化選書)

溝越 彰

開拓社 / 2016-06-23

累計読者数3
平均ハイライト数 2.7件/人
推定読了時間 約2時間59分
star総合評価 46/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 75%

この本について

ときどき、自分の「時間の感覚」が人とズレている気がして戸惑うことがあります。締め切りが近づくと急に時間が押し寄せてくるように感じたり、逆に予定を待っているあいだだけやたらと時間が遅く感じたり。説明しようとすると言葉に詰まるあのモヤモヤに、少しだけ光を当ててくれたのがこの本でした。 読んで面白かったのは、時間そのものよりも「時間をどう捉えているか」が人によってまったく違うという話です。たとえば、未来が自分に向かってくるように感じる人と、自分が未来へ歩いていくように感じる人。しかも、飛行機を待っているときのように「待つ状況」に置かれると、その感覚すら揺らぐ。このあたりを言語学の視点で説明してくれて、なるほど自分の感じ方だけが変わり者なんじゃなかったんだ、と少し肩の力が抜けました。 さらに、言語が時間をどう形づくっているかを丁寧に扱っているので、なぜ過去や未来を語るときに混乱しやすいのかも腑に落ちます。アウグスティヌスが「問いかけられなければ分かるのに、説明しようとすると分からなくなる」とこぼした理由が、じわじわと理解できてくる感じです。 自分の「時間の感じ方」に悩んだことがある人や、人との認識のズレに理由をつけられずにいた人には、静かに効いてくる本だと思います。

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出版社による紹介

時制は出来事の時間的な配置を記すだけの仕組みなのだろうか。どうということのない構文に見えながら実はやっかいな問題をはらむ英語の現在完了や進行形と時制との関わりという言語学的なテーマから、言語習得、文学、さらには世界観との関わりという心理的・文化的なテーマまで射程を拡げた多面的な考察を通して、時制というシステムの本質的な機能と言語から見えてくる時間意識を探る。
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