
ときときチャンネル 宇宙飲んでみた (創元日本SF叢書)
宮澤 伊織
この本について
最近、時間の流れに置いていかれてる感じが強くて、気づくと「なんでこんなに急かされてるんだろう…」って立ち止まることがあります。仕事でも日常でも、みんな同じテンポで生きてる前提で話が進むけど、実際は全然そんなことないですよね。自分の感覚がズレてる気がして焦る、あの感じです。 『ときときチャンネル 宇宙飲んでみた』を読んでいておもしろかったのは、そういう“自分のズレ”を、むしろ前提として受け入れていいんだと思えてくるところでした。抜粋にもある通り、この本の登場人物たちは、時間や空間を「当たり前のもの」と扱わない。時間は原子レベルには存在しないし、私たちが見ている“今”すら他者とは共有できないかもしれない。そんな話を聞いているうちに、いま自分が感じている違和感が「間違い」ではなく、「そういうふうに世界を知覚している一個人として自然」なんだと思えてくるんです。 もう一つ効いたのは、物事の受け取り方って自分が思う以上に勝手なんだ、と腑に落ちたことです。宇宙に電波を送れば、相手によっては攻撃と解釈されるかもしれない、という会話がありますよね。あれ、まさに職場や人間関係でもよく起きていることで、こちらが“普通のつもり”でも、相手の世界では全然違う意味に変換されている。そう思うだけで、コミュニケーションの力みが少し抜けました。 時間や他者とのズレを抱えたまま進んでいる人に静かに効いてくる本です。自分の感覚を「ちょっと変だけど、まあそれでいいか」と思える余白をくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの52%が集中しています。
読書の順序
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