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時間は逆戻りするのか 宇宙から量子まで、可能性のすべて (ブルーバックス)

時間は逆戻りするのか 宇宙から量子まで、可能性のすべて (ブルーバックス)

高水裕一

講談社 / 2020-07-16

累計読者数3
平均ハイライト数 11.7件/人
推定読了時間 約4時間24分
star総合評価 36/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 21%

この本について

仕事でも日常でも、ふと「時間ってほんとに一方向に流れてるのか?」みたいな、答えの出ないモヤモヤにぶつかることがあります。忙しさに流されていると、時間の正体なんて考える余裕もないけれど、でもどこかでずっと引っかかっている。そんな違和感に、少しだけ輪郭を与えてくれるのがこの本でした。 印象的なのは、時間やエントロピーを“絶対のもの”としてではなく、「私たちが世界をどう観測しているか」で姿が変わるものとして扱っているところです。たとえば星が生まれる場所だけを見れば秩序が増えたように見えるけれど、そこから外へ熱を逃がす過程まで含めれば、宇宙全体ではちゃんとエントロピーが増えている。この視点の切り替えは、日々の仕事でも感じる“部分最適に見えるけど全体では違う”みたいな感覚に少し似ていて、読みながら妙に納得してしまいました。 さらに、「時間はそもそもそこにあるものではなく、事象の関係として立ち上がるもの」という話にも救われます。過去や未来に縛られて動けなくなる時ってありますが、時間を一枚の流れではなく“関係の集合”として見直すと、自分がいま握りしめている前提がちょっとゆるむ感じがするんです。そして、量子の振る舞いがそもそも直感的に理解不能で、「わからん!」と匙を投げてもいいという著者のスタンスにも、変に安心させられました。 宇宙の話なのに、どこか日々の思考のクセにも効いてくる。不確かさに疲れている人よりも、むしろ「結論は出なくていいから世界の見え方が増えると楽になるかも」と感じているタイプに刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

物質には反物質があり、力には作用と反作用があるように、この世のすべてのものは、ほんのわずかな破れはあったとしても、対称性を持っています。ところが時間の進み方だけは対称ではなく、宇宙ができたときから現在まで、一方向だけに進んでいると考えられています。このことを「気持ち悪い」と感じている物理学者は少なからずいるようです。筆者もその一人です。 本当に時間は一方向だけなのか。宇宙は逆戻りしないのか。じつは時間も宇宙も、反復し、逆戻りしているのではないのか。一見、荒唐無稽なこの疑問を大真面目に検討してみることで、宇宙や時間についての新しい見方を呈示しようという狙いです。 量子重力理論研究の期待の新鋭にして、日本人としては最後の「ホーキングの弟子」ともいわれる著者が、量子論的な視点を突破口にして、「反復する時間」の可能性をわかりやすい言葉で探っていきます。
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