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日本文学史早わかり (講談社文芸文庫)

日本文学史早わかり (講談社文芸文庫)

丸谷才一

講談社 / 2004-08-10

累計読者数3
平均ハイライト数 25件/人
推定読了時間 約2時間34分
star総合評価 58/100
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この本について

最近、「文学史って時代区分を丸暗記するだけの話に見えてしまう」とか、「日本文学がどう積み上がってきたのか実感できない」という声をよく聞きます。僕自身もずっとそうで、何となく“政治史の付属物みたいな文学史”を眺めている気分が抜けませんでした。 『日本文学史早わかり』を読んで驚いたのは、そのもやもやを真正面からひっくり返してくれるところです。たとえば、勅撰集が単なる文化財ではなく“宮廷が自分たちの正統性を示すための装置”として機能していたことや、天皇の恋歌が消えていく背景に社会の変化が透けて見えること。こういう視点に触れると、「文学の流れには、政治史とは別のリズムがあるんだな」と腑に落ちていきます。また、国見や呪術的な態度の話を読むと、花見や月見みたいな江戸の行楽にまで古代的な感覚が残っていたことがつながってしまい、今の自分の生活にも細い線で続いている気がしてくるんですよね。 本書は、文学を神棚に上げないで、具体的な制度や人間の欲望といっしょに読み解いていきます。そのおかげで、これまでバラバラに覚えていた知識が一つの流れとして見え始める。とくに、「自分が使っている日本語の奥にある歴史を知りたい人」にはよく刺さると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

古来、日本人の教養は詩文にあった。だから歴代の天皇は詞華集を編ませ、それが宮廷文化を開花させ、日本の文化史を形づくってきたのだ。明治以降、西洋文学史の枠組に押し込まれて、わかりにくくなってしまった日本文学史を、詞華集にそって検討してみると、どのような流れが見えてくるのか? 日本文学史再考を通して試みる、文明批評の一冊。詞華集と宮廷文化の衰微を対照化させた早わかり表付。
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