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輝く日の宮 (講談社文庫)

輝く日の宮 (講談社文庫)

丸谷才一

講談社 / 2006-06-15

累計読者数4
平均ハイライト数 9件/人
推定読了時間 約5時間12分
star総合評価 46/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 24%

この本について

仕事でも日常でも、歴史や物語の背景をうまくつかみきれず、「自分はいま何を読んでいるのか」がふっと曖昧になることがあります。知識として覚えたはずなのに、自分の感覚とつながらない。そんな宙ぶらりんな感じに悩むことが僕にもよくあります。 丸谷才一『輝く日の宮』は、そのもやつきをゆっくりほどいてくれる本でした。たとえば、光源氏という存在が“京の風聞が育てた大粒の真珠”として語られる場面は、古典が急に遠い世界ではなく、人の噂や時間の積み重ねから生まれた「実在する空気」として立ち上がってきます。また、紫式部の書き方を寝殿造にたとえるくだりは、物語がどう構築されるのかを手触りごと理解させてくれますし、アメリカ文学に「過去がない」と嘆く議論に触れると、文化が物語を支えるとはどういうことかが腑に落ちてきます。 読み進めるうちに、物語と現実が行き来しながら自分の中で結びついていく感覚があって、「知っているつもり」の世界が少しずつ立体になっていきます。古典をちゃんと味わいたいのに距離を感じてしまう人に刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

女性国文学者・杉安佐子は『源氏物語』には「輝く日の宮」という巻があったと考えていた。水を扱う会社に勤める長良との恋に悩みながら、安佐子は幻の一帖の謎を追い、研究者としても成長していく。文芸批評や翻訳など丸谷文学のエッセンスが注ぎ込まれ、章ごとに変わる文章のスタイルでも話題を呼んだ、傑作長編小説。(講談社文庫)
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