
合本 大地の子(一)~(四)【文春e-Books】
山崎豊子
文藝春秋
累計読者数5
平均ハイライト数 8.6件/人
推定読了時間 約15時間56分
star総合評価 49/100
start序盤集中型
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この本について
仕事でも人生でも、自分の立ち位置がよくわからなくなる時があります。目の前の事情に振り回されているだけなのか、もっと大きな流れの中にいるのか。その境目がつかめないまま、なんとなく日々が過ぎていく感じです。僕もそういう時期が続いていて、「自分の判断って本当に自分のものなのか」とよく考えていました。 『大地の子』を読むと、そのモヤモヤが少し整理されます。開拓団員が国家の都合で放り出されていくシーンや、製鉄所の現場で必死に働く姿、中国の政治の波に人が翻弄される描写を追っていると、個人の努力だけではどうにもできない力が確かに存在することを思い知らされます。一方で、一心や松本たちがそれでも日常を積み重ねていく場面に触れると、大きな流れの中でも自分が選べる行動はちゃんとあるんだと実感できます。目の前の仕事が急に意味づけし直される感じがあるんですよね。 特に、組織の事情に巻き込まれがちな人や、日々の仕事が何につながっているのか見えなくなっている人には刺さると思います。歴史の話ではあるけれど、そこで生きた人たちの揺れ方が、今の僕らの悩みと不思議なほど地続きに感じられます。
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出版社による紹介
NHKでドラマ化された山崎豊子の感動巨篇「大地の子」全4巻が電子書籍の合本として登場。 松本勝男は、敗戦直後に祖父と母を喪い、妹と生き別れた。戦争孤児となった少年は、死線をさまよう苦難を経て、中国人教師に拾われ、中国人「陸一心」として育てられる。しかし、成人した一心を文化大革命の波が襲う。日本人の出自ゆえにリンチを受け、スパイの罪状で労働改造所送りに。終わりのない単調な重労働に明け暮れる日々、一心が思い起こすのは、養父・陸徳志の温情と、重病の自分を助けた看護婦・江月梅のことだった。 労働改造所から釈放された陸一心は、恩人である江月梅と結婚。中国と日本共同のプロジェクト「宝華製鉄」建設チームに抜擢された。一方、プロジェクトに協力することになった日本の「東洋製鉄」からは、松本耕次が上海事務所長として派遣される。松本は戦前、開拓団の一員として満州にわたった。しかし敗戦時妻子の生死も不明となり、傷心のまま生きてきた。戦後三十年を経て、両国で残留孤児探しが始まる──。 「あつ子、すまなかった、探し出すのが遅過ぎた」──陸一心こと松本勝男は、三十六年ぶりにめぐりあった妹・あつ子に泣いて詫びた。妹は張玉花という名で、寒村での過酷な労働の果てに、重い病いの床にあった。その頃、兄妹の実父・松本耕次は、生き別れた子どもたちの消息をつかめぬまま、奇しくも陸一心のたずさわる製鉄所建設に参加し、中国で苦労を重ねていた。 実の妹の臨終を看取り、悲嘆にくれる一心の前に、東洋製鉄の松本耕次が現れた。松本は、娘の消息がわかって駆けつけたのだ。あまりに唐突な父子の再会。一方で、宝華製鉄建設は大詰めをむかえていた。頭角を現す一心に、更なる悪意が襲いかかる……。最後に選ぶのは祖国日本か中国か。血と汗と涙の傑作巨篇!
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