
決定版・日本史 (扶桑社BOOKS)
渡部 昇一
扶桑社 / 2023-11-01
この本について
歴史の本って、読んでいる途中で「結局いまの自分にどうつながるんだろう…」と迷子になることがありませんか。細かい知識は増えるのに、全体像はぼんやりしたまま。私も同じで、日本史を学び直そうと思うたびに、分厚い本を前に立ち止まっていました。 この本を手に取ったとき、読者の方が保存していた「浩瀚な日本史は珍しくない」という一文に妙に納得しました。膨大な歴史書はたくさんあるのに、通して読むと何が重要で、どこが分岐点なのかがつかみにくい。そんな“量はあるのに見通しが立たない”日本史へのモヤモヤに、この本はわりとはっきり効きます。通史をただなぞるのではなく、どの時代で何が起き、なぜ次の展開につながったのかが一本の線として見えやすくなる。昔学校で習った知識が、点から線に変わっていく感覚がありました。 特に助かったのは、人物や事件を「その時代の空気の中でどう動いたか」という視点で語ってくれるところです。教科書で止まっていた理解が、具体的な動きとして立ち上がってくるので、仕事や現代のニュースを読むときにも歴史的な背景が自然と浮かぶようになりました。過度にドラマチックにせず、それでいて平板にもならない語り口なので、読み進める負荷が少ないのもありがたいです。 「日本史を通して俯瞰の視点を取り戻したい人」に静かに刺さる一冊だと思います。知識の積み増しではなく、全体を見渡す感覚をもう一度つくりたいときにちょうどいい距離感の本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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