
虚妄のAI神話 「シンギュラリティ」を葬り去る (ハヤカワ文庫NF)
ジャン=ガブリエル ガナシア、伊藤 直子・他
早川書房 / 2019-07-18
この本について
AIまわりの話題って、仕事でも日常でもつい流れに巻き込まれる感じがありませんか。シンギュラリティとか、近い将来AIが人間を超えるとか、聞こえてくる言葉が多すぎて、自分の中で何が事実で何が物語なのか分からなくなる。今回抜粋されていた「第一」「流れ」「提唱」というキーワードからも、読者の方は“AI神話のストーリーがどう組み立てられてきたのか”という部分に引っかかったのだと思います。 この本は、そのモヤモヤをいったん分解してくれます。まず、シンギュラリティの提唱がどんな歴史的背景で生まれたのかを、感情論ではなく淡々と示してくれるので、流行語としてのAI像と、実際の技術の流れを切り分けて考えられるようになるところが大きいです。また、AIに対して“いま起きていること”を過剰に神秘化しない視点が入ることで、仕事で技術トレンドを追うときも、必要以上に振り回されなくなります。さらに、社会がどうしてAIに期待や恐れを投影しがちなのか、その構造を理解できるので、議論の温度差に戸惑う場面でも落ち着いて位置取りができるようになるはずです。 特に、最新情報を追いながらも「これって本当に正しい方向の理解なんだろうか」と立ち止まりたい人に刺さる本です。AIの未来を過大評価も過小評価もせず、現実的に考えるための“地面”をつくりたい人に向いていると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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