
教え学ぶ技術 ──問いをいかに編集するのか (ちくま新書)
苅谷剛彦、石澤麻子
この本について
「問いを立てる時、どこから手をつければいいのか分からないまま時間だけが過ぎる」。仕事でも学びでも、こういうモヤモヤってけっこうありますよね。whyで始めたものの抽象的すぎて手が動かないとか、文献を読んでも自分の問いとどうつながるのかつかみにくいとか、僕もよく迷います。 この本は、その迷いを一気に解決してくれる“魔法”ではないんですが、問いとの向き合い方を現実的なレベルに引き戻してくれるんですよね。whyにいきなり向かわず、whoやwhatを一度挟んで限定するやり方。抽象と具体を行き来しながら「問いを答えられる形にほぐす」感覚。さらには、トリレンマやアスペクトのような枠組みを使って、問いを立体的に見直していくプロセス。これらが丁寧に扱われていて、読んでいる間ずっと、自分の思考がほぐされていく感じがありました。 特に刺さったのは、「問いに答えるための準備」をここまで真面目に扱っている本が少ないということです。面白いテーマかどうかより、自分が何を知りたいのか、その答えが自分にとってどんな意味を持つのかを考える。文献を漫然と読むのではなく、自分の問いをブレイクダウンできていれば、必要な情報が自然と目に入ってくる。このあたりは、仕事のリサーチでもそのまま使える視点でした。 「なんとなく考えてるのに、いつも核心に届かない気がする」という人には、かなり刺さると思います。問いの立て方そのものを鍛え直したい時に、そっと横で伴走してくれる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの34%が集中しています。
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