
ビッグミステイク
マイケル・バトニック, 鈴木 立哉, and 藤野 英人
この本について
投資まわりの勉強をしていると、「結局どこまで読めばいいのか」「自分の判断は思い込みじゃないのか」というモヤモヤがつきまといます。数字を追っても不安は消えないし、かといって直感に頼るのも心もとない。そんな中で、過去の偉人たちも同じように迷い、失敗し続けていたと知ると、少しだけ呼吸がしやすくなります。 『ビッグミステイク』は、成功ではなく“失敗”のほうに光を当てていて、そこが刺さる人には本当に刺さります。たとえば、LTCMのように頭脳明晰な人たちでさえ「自分は間違っているかもしれない」と思えなかった話。あるいは、バリュー投資という強固な理屈があっても、人間の感情がそれを平気で上書きしてしまう現実。そして、バフェットやグレアムのような象徴的な存在ですら、環境の変化に合わせて前提を手放し続けたこと。こういう具体的な失敗の積み重ねが、読み手の肩の力をいい意味で抜いてくれます。 読みながら、「自分が知らないことをちゃんと知らないままにしておく」ことの難しさを、何度も突きつけられます。価格と価値がズレ続けるのは当たり前で、市場の揺れそのものが人間の心理の産物なんだと腹落ちすると、短期の波に反応しすぎる自分を少しだけ横から眺められるようになる。投資が上手くなるというより、判断の前提を整える本に近いです。 「自分の投資判断の“限界”とうまく付き合いたい人」に特に向いています。無敵になるためではなく、迷いながら進むための本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの68%が集中しています。
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