
人間使い捨て国家 (角川新書)
明石 順平
KADOKAWA / 2019-12-07
この本について
働いていて、「なんでこんなに疲弊してるんだろう」「自分だけが弱いのか」と思う瞬間ってありますよね。職場や社会の仕組みにうっすら違和感があっても、言語化できないまま日々を回してしまう。僕自身もずっとそうで、この本を読んでようやく、あの重さの正体が“個人の努力不足”ではなく、構造そのものにあると腹落ちしました。 たとえば、低賃金・長時間労働が当たり前になっている背景に、外国人労働者の使い捨て構造が組み込まれている話。技能実習生や特定技能がどうやって「安さ」を支えているのかを知ると、自分の労働環境の不可解な圧迫感が、もっと大きな仕組みとつながっていることが見えてきます。また、裁量労働制や業務委託化の「聞こえの良さ」の裏で、残業代が当然のように削られる現実を読むと、これまでの“なんとなくの疑問”が一気に整理される感覚がありました。さらに、コンビニやフランチャイズで起きているロイヤリティ構造の異常さは、消費者である自分も含めてどこが潤い、どこにしわ寄せが落ちているのかを具体的に掴めます。 この本は、怒りを煽るというより、自分の働き方や生活の「見えづらい前提」を一度フラットに捉え直すための材料がそろっています。仕組みがわかると、何を選ぶべきか、どこで踏ん張らなくていいのかが少しだけ見えるようになる。そんな読み心地でした。 特に「疲れている理由を自分のせいにしてしまいがちな人」に届く本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
読書の順序
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