
バンクシー~アート・テロリスト~ (光文社新書)
毛利 嘉孝
累計読者数4
平均ハイライト数 42件/人
推定読了時間 約6時間34分
star総合評価 76/100
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この本について
仕事でも日常でも、自分が気づかないうちに “何かのルール” に乗せられている感じが抜けないときがあります。見せ方や空気に流されて判断していたり、批判しているつもりが気づけばその構造に組み込まれていたり。そんなモヤモヤを、一度作品やアートの話を通して俯瞰したい人に向く本でした。 面白いのは、バンクシーという存在そのものが「資本主義を否定しながら、その資本主義に消費されていく」という矛盾を抱え続けている点です。売るためではなく文脈をひっくり返すために作られた作品が、結果的に市場で価値を持ってしまう。あるいは、制度批判が強ければ強いほど商品として高値がつく。その皮肉な構造を見るだけで、自分も同じ景色の中にいることを実感します。 読んでいて感じたのは、アートの話でありながら「管理される側の視線を、自分がいつの間にか内面化している」ことに気づかされる感覚でした。ストリートに落書きがあると気になるけれど、それは何を気にしているのか。本書は、その“当たり前の感覚”の裏側を静かにほぐしてくれます。 刺激的なアートが好きな人より、「自分の思考がどこまで自分のものなのか気になってきた人」に届く一冊だと思います。
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