
幼女戦記 12 Mundus vult decipi, ergo decipiatur
カルロ・ゼン and 篠月しのぶ
KADOKAWA / 2020-02-20
この本について
仕事でも日常でも、「相手の言っていることが妙に噛み合わない」「知性で話しているつもりなのに、土台からズレていた」という経験ってありますよね。自分の理解が甘いのか、相手が別の論理で動いているのか、その境界がよく分からなくなるときがあります。 今回の抜粋で読者が刺さっているのはまさにその部分で、毒餌だと分かっていても飲まざるを得ない交渉の構図や、文化財の扱いに見える価値基準のズレ、そしてそのズレに直面したときの虚しさだと思います。相手を理性的な存在として扱いたいのに、目の前の現実がそれを許さない感じ。幼女戦記12巻は、そういう「合理で説明できない世界の動き」とどう折り合うかを、物語を通して見せてくれます。 ターニャたちが直面するのは、戦略や理屈を超えて、国家や組織の思惑がねじれたまま噛み合う世界です。理屈では勝っているはずなのに、結果としては敗北感が残る。そんな場面に触れると、自分の仕事の中で起きる不可解な判断や、思惑が交錯していく瞬間を少し冷静に眺められるようになります。相手の行動の背景に、どんな優先順位や事情があるのか、すぐには分からなくても想像する余裕が生まれる感覚に近いです。 「理解しようとしているのに、理解不能な現実にぶつかりがちな人」に刺さる一冊だと思います。理不尽を賛美する物語ではなく、理性で抗おうとする登場人物たちの視点を借りて、自分の置かれた状況を少しだけ広い枠で捉え直せる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要






