
暗黒の啓蒙書
ニックランド, 木澤佐登志, and 五井健太郎
講談社 / 2020-05-20
累計読者数4
平均ハイライト数 20.8件/人
推定読了時間 約4時間1分
star総合評価 54/100
start序盤集中型
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この本について
社会や政治について話そうとすると、どこかで「それ言っていいのか?」とブレーキがかかる瞬間ってありますよね。自分も、空気を読んで話題をそっと引っ込めた経験が何度もあって、そのたびに何が本質的な問題なのかよく分からなくなる感覚がありました。 『暗黒の啓蒙書』は、そういう“言いにくさ”の正体をかなり容赦なく突いてきます。民主主義が避けがたく抱えている矛盾や、議論そのものが禁じられたときに生まれる歪みを、具体例と論争的な思想史を通じて示してくれる本です。たとえば「寛容の名のもとに不寛容が育つ」といった抜粋に反応した人は、社会の空気に感じていた居心地の悪さと、構造的な問題がつながる感覚があったんじゃないかと思います。読み進めると、自分が感じてきた違和感が単なる主観じゃなかったのかもしれない、と少し落ち着くところがありました。 もちろん、この本が示す方向にそのまま頷く必要はありません。ただ、議論が成り立たない状況をどう扱うか、あるいは「政治の外部」をどう想像するかといった視点は、普段触れない思考の窓を開けてくれます。とくに、今の公共圏のざらつきに疲れている人には刺さると思います。
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出版社による紹介
民主主義と平等主義の欺瞞を暴け。 資本主義を加速せよ。 民主主義を棄て去り、資本主義を極限まで推し進め、 この世界から〈イグジット〉するのでなければ、真の自由は獲得できない――。 “現代思想の黒いカリスマ”が放つ、禁断の書。 * * * 「声などどこにもない、ただ自由な出口だけがある。」 近代の啓蒙のプロセスを嘲笑い、民主主義的かつ平等主義的な価値観をも転倒せんとするニック・ランドの「暗黒啓蒙(The Dark Enlightenment)」は、ピーター・ティールやカーティス・ヤーヴィンらリバタリアン起業家たちが主導する「新反動主義」に理論的フレームを与え、哲学の最新潮流である「思弁的転回」や「加速主義」、そして「オルタナ右翼」へのインスピレーションをも喚起しつづけてきた。 果たしてそれは、人類の進歩的プロセスを否認する反動主義であり、野蛮な人種主義にすぎないのか。それとも、来たるべき未来を照らすオルタナティヴな光源なのか――。 * * * [目次] 序文 『暗黒の啓蒙書』への「入口」 木澤佐登志 Part 1 新反動主義者は出口(イグジット)へ向かう Part 2 歴史の描く弧は長い、だがそれはかならず、ゾンビ・アポカリプスへと向かっていく Part 3 Part 4 ふたたび破滅へと向かっていく白色人種 Part 4a 人種にかんする恐怖をめぐるいくつかの副次的脱線 Part 4b 厄介な者たちの発言 Part 4c 〈クラッカー・ファクトリー〉 Part 4d 奇妙な結婚 Part 4e 暗号に横断された歴史 Part 4f 生物工学的な地平へのアプローチ 訳者解説 なにから離脱するべきか 五井健太郎
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