
「いい人」の本性 (Hanada新書 002)
飯山陽
飛鳥新社 / 2024-08-02
この本について
最近、社会問題に関する議論そのものに疲れてしまうことが多いです。自分は極端な主張をしたいわけじゃないのに、何か言えば「どちら側なのか」を問われる感じがあって、モヤモヤが残る。異論を口にするだけで人格まで断定されてしまう空気に、正直ついていけない時があります。 この本は、そんな「議論そのものが息苦しい」と感じるときに、なぜいまの社会で考えが噛み合わなくなるのか、その背景を読む感覚に近いです。特定の主張に賛同しなくても、著者が扱う“言葉の使われ方”や“レッテルが先に走る構造”を追っていくと、あの違和感の正体が少し具体的に見えてくる。例えば、制度や価値観の話がいつの間にか善悪の対立にすり替わってしまう瞬間とか、議論の土台自体がズレていく流れが丁寧に切り取られていて、「ああ、こういう構造に巻き込まれていたのか」と気づかされました。 もうひとつ、この本が刺さるのは、著者の主張そのものよりも、ニュースやSNSをどう読み取るかの“姿勢”が鍛えられるところです。扱っているテーマは強めですが、その分、情報を距離を置いて見る練習になる。何が事実で何が解釈なのか、自分でも区別し直すきっかけになります。感情のぶつけ合いではなく、「いま起きている言葉の流れ」を一度俯瞰したい人には、こういう視点が役に立つと思います。 こんな人に刺さる本です。 議論の空気に振り回されず、いまの社会の“モヤモヤの構造”を落ち着いて読み解きたい人。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの13%が集中しています。
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