
死ぬ気で自分を愛しなさい
カマル・ラヴィカント and 野津智子
河出書房新社 / 2020-10-14
この本について
最近、理由もなく気持ちがざわついたり、頭のなかで同じ不安がぐるぐる回り続けることってありませんか。やらなきゃいけないことがあっても、心のどこかで「また今日も振り回されるだけかも」と思ってしまう。僕もけっこうこのループに飲まれるタイプで、抜け出し方が分からないまま時間だけが進んでいく時期が長かったです。 この本が刺さったのは、「不安やネガティブを消す」みたいな大げさな話ではなく、もっと地に足のついた“扱い方”が書かれていたからでした。たとえば、頭のなかで暴れている声に対して「それは本物か」と一度問い直すこと。あるいは、浮かんだ考えをただ「役に立たない」と心の中でつぶやいて、次の行動に戻ること。説明だけ読めばシンプルすぎるんですが、実際にやってみると、思考に引っ張られないための小さな隙間が生まれるのを感じました。 もうひとつ大きかったのは、「もし自分を深く愛しているなら、どう選ぶか」という問いです。自己肯定のスローガンではなく、日常の具体的な場面に差し込んでみると、意外なところで踏みとどまれたり、逆に前に出られたりする。著者自身が不安に押しつぶされかけた経験をベースに書いているので、きれいごとにはならず、現実的な距離感のまま読めます。 気持ちが落ちているときほど、複雑な理論よりも「今すぐ使える小さなスイッチ」が欲しいものだと思います。そんな“心の扱い方を手触りのある形で知りたい人”には、静かに効いてくる一冊です。
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