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人とミルクの1万年 (岩波ジュニア新書)

人とミルクの1万年 (岩波ジュニア新書)

平田 昌弘

累計読者数7
平均ハイライト数 18件/人
推定読了時間 約4時間5分
star総合評価 59/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 33%

この本について

日々、仕事でも生活でも「自分の前提がどこから来ているのか分からないまま動いてしまうこと」があります。食べものの選び方ひとつとっても、なんとなく知っている気になっているけれど、背景を知らないまま判断していることは多いと思います。ミルクもその一つで、身体に合う合わない以前に、「そもそもミルクって何なのか」を知らないまま生きてきたな、と気づかされました。 『人とミルクの1万年』は、ミルクを神秘的に持ち上げる本ではなく、「人がどう生きるためにミルクを使ってきたか」を淡々と教えてくれます。乾燥地帯で作物が育たないからこそミルクに頼らざるを得なかった生活の話や、ウシが1ℓのミルクをつくるために500ℓもの血液を巡らせている事実、日本で乳文化が何度も途切れてきた歴史など、どれも自分の思い込みを静かに裏返してくれる視点ばかりでした。栄養の話ではなく、環境や技術や宗教が絡み合って、ようやく「牛乳を飲む」という行為が成立しているんだなという感覚が残ります。 ミルクを飲むか飲まないか、乳製品が体質に合うかどうかとは別に、「自分が何を前提に選んでいるのか」を見直したい人にはしっくりくるはずです。知識が増えるというより、生き物と人間社会の関係を一歩引いて見られるようになる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

氷河期が終わり、約1万年前、家畜の飼育が始まった。やがて“搾乳”の発明により、家畜のミルクに大きく依存する、牧畜という生活様式が西アジアで始まった。ミルクを保存食にするための工夫から、ヨーグルトやチーズ、バターなど乳製品も生まれた。ユーラシア大陸の各地に牧畜民をたずね歩いてきた人類学者が、読者を牧畜と乳文化の雄大な歴史へと案内する。
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