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情景ことば選び辞典

情景ことば選び辞典

学研辞典編集部

累計読者数3
平均ハイライト数 3.7件/人
star総合評価 39/100
boltライト読書型

この本について

文章を書いていて、「あの感じを言いたいのに、ちょうどいい言葉が出てこない」と立ち止まることがよくあります。風景の空気や温度みたいなものを伝えたいのに、語彙が追いつかない。説明すればするほど平板になって、結局そのまま書くのを諦めてしまう。自分もずっとその繰り返しでした。 この『情景ことば選び辞典』が助かるのは、単に言い換え表現を増やすというより、「あ、いま自分が感じていたのはこれだ」と思える“感覚の取扱説明書”みたいに使えるところです。たとえば、むんむんした空気をただ「暑い」と書くのではなく、人いきれや草いきれという言葉で置き換えるだけで、そこにいた自分の体感まで一緒に書き出せるようになる。あるいは、月夜をきれいとだけ書くのではなく、皓皓や佳月といった言葉に触れることで、景色の奥行きが急に立ち上がってくる。夕日の残り光も、残照と夕明かりとでまったく違う風に読めるのも面白いところです。 結局のところ、この本は「語彙力を鍛える」ためではなく、ぼんやりした印象をちゃんと自分の手元に引き寄せるための道具なんだと思います。日常の景色をもう少し丁寧に受け取りたい人、書くときにいつも同じ表現になってしまうのが気になっている人には特に刺さるはずです。 景色そのものではなく、自分が何を感じ取っていたのかを確かめたいとき、静かに役に立つ一冊です。

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