
この本について
政治のニュースを見ていて、「この決断の裏側って本当はどうなってるんだろう」とモヤモヤしたまま流してしまうことがよくあります。人物評も真逆の意見が並ぶので、評価の根拠がどこにあるのか自分でもつかみきれないまま終わることも多いはずです。結局のところ、誰がどう動き、どう判断し、どんな失敗をしたのかという“人間の具体”に触れないと、政治はただの騒音に見えてしまいます。 この本は、その「騒音の裏側」を地に足のついた目線で教えてくれました。たとえば、国旗国歌法の背景にあった校長の自殺や、外務省機密費問題の現場感など、教科書では流されがちな出来事が“人の判断”として立ち上がってくる。あるいは、河野洋平の決断力の弱さや、中国への祝電に見える姿勢の甘さなど、名前だけは知っている人物の「どこが問題だったのか」がようやく自分の言葉で語れるようになる感覚があります。さらに、官房長官という存在がなぜ政権を左右しうるのか、その核にある官房機密費の実態まで踏み込んでいるので、ニュースの読み方もガラッと変わります。 政治を美化もしないし断罪もしない。そのかわり、判断のミスや成功の理由を、具体的な場面から淡々と拾っていく。その距離感がちょうどよくて、「安倍に菅あり、菅に菅なし」という一文も、単なるキャッチではなく、人物像と役割の差異として腑に落ちていきます。自分の仕事での判断や立ち回りを考えるときにも、意外と重なる部分が見えてくるのが面白いところです。 政治の見え方を少しだけ深めたい人、ニュースを受け流すだけの自分を変えたい人には、特に刺さる一冊だと思います。
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