
ケンブリッジ大学・人気哲学者の「不死」の講義
スティーヴン・ケイヴ、柴田 裕之
日経BP / 2021-12-10
累計読者数3
平均ハイライト数 6件/人
推定読了時間 約5時間42分
star総合評価 39/100
boltライト読書型
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この本について
ときどき、自分の死について考え始めると、頭の中が急にざわつくことがあります。仕事も人間関係も日々こなしているつもりなのに、「結局いつか終わるんだよな」と思うと、足元がふっと浮くような感じになる。こういう感覚って、誰にもあまり言えないわりに、ずっとつきまといます。 この本が面白いのは、死を避けたいという人間の願いを「弱さ」ではなく、文化や文明そのものを作り上げてきた原動力として語っているところです。ゲーテやボルヘスの言葉を手がかりに、人間だけが死を想像し、その不安をどう処理するために神話や宗教、科学、国家の仕組みまで生み出してきたのかが具体的に描かれる。たとえば始皇帝が死の話題を禁じた理由も、ただの暴君の逸話ではなく、「消える」という事実への切実な抵抗として読み直されます。 さらに、この本は「不死への道」がすべて幻想かもしれないという前提にも正面から向き合います。太陽が膨張して生命が焼き尽くされる未来まで視野に入れると、生の有限性は避けようがない。それでもなお、生きることに意味を与えようとする私たちの姿が浮かび上がってきます。読み終える頃には、死を恐れる自分を否定しなくていいんだと、少し肩の力が抜けるはずです。 「死を考えると不安になるけれど、そこから逃げるだけでもいたくない人」に静かに刺さる一冊です。
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出版社による紹介
「今年も一歳、年を取った。自分は何歳まで生きられるのだろう」 ――限りある人生をより豊かに生きるために、 ケンブリッジ大学の人気哲学者と旅立つ“知の冒険” 「死にたくない」 「長生きしたい」 これは、人間だけが抱く”特別な感情”です。 --- なぜ人類は、驚異的なスピードで発展をとげてきたのか。 文化・芸術から医学や遺伝子工学に至るまでの最新の知見を編み上げて人類史の壮大な謎に挑む。 --- コロナ禍のもたらした「生命の危機」― それを原動力に、我々は、驚異的なスピードでのワクチン開発・医学の進歩を実現しています。 人類の進歩の裏側には、いつも、「死にたくない」「長生きしたい」という願望がありました。 古代エジプト時代から今に至るまで、 人類は何を恐れ、何を原動力として 科学技術や都市、文明を進めてきたのか。 イギリスの人気哲学者がひもとく、 「不死」への本能的な願望と 人類の知の進化の物語。
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