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インターセクショナリティ

インターセクショナリティ

パトリシア・ヒル・コリンズ、スルマ・ビルゲ、小原 理乃、下地 ローレンス 吉孝

人文書院 / 20211201

累計読者数3
平均ハイライト数 29.3件/人
推定読了時間 約7時間38分
star総合評価 52/100
start序盤集中型
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この本について

仕事でも日常でも、「どうして同じ話をしているはずなのに、人によって見えている景色がこんなに違うんだろう」と感じることがよくあります。性別や立場の問題に触れると特にそうで、単純化して理解しようとすると、かえってモヤモヤが増えるんですよね。 この本は、そのモヤモヤに対して「そもそも一つの軸で説明しようとすること自体が無理だったのかもしれない」という視点をくれました。たとえば、女性アスリートの扱われ方ひとつ取っても、ジェンダーだけを見ていては読み取れない現実があります。人種や階級、国籍といった複数の力が同時に作用して、キャリアや賃金、チャンスの差を生んでいる。自分が立っている“地面の傾き方”が人によって違う、という当たり前の事実を、丁寧に見える形にしてくれます。 もうひとつ効いたのは、「社会問題を一つのレンズだけで捉えると、解決策も狭くなる」という指摘でした。個人を責めるでも、単純な構造批判に寄りすぎるでもなく、交差点で起きていることを一緒に見直す感じがある。分析のためだけの概念ではなく、現実の行動やコミュニティづくりの方にもつながっていくのが、この本の実践的なところだと思います。 人の経験を“ひとまとめ”にせず、複雑さをそのまま扱いたい人に刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

交差性とは何か? ジェンダー、人種、階級などいくつもの要因が絡み合う複雑な権力関係を捉える、現代社会の最重要概念、その初めての解説書。 「インターセクショナリティとは、人種、階級、ジェンダー、セクシュアリティ、ネイション、アビリティ/ディサビリティ、エスニシティ、年齢などさまざまな要素の交差する権力関係と社会的立場の複雑性を捉える概念である。またこの概念に内在する精神(エートス)とは、社会的不平等や交差する権力関係を社会的文脈にそって分析し、抑圧が絡み合う社会構造の複雑性を紐解き、社会正義へと向かう批判的実践と批判的探求の関係性における相乗効果によって引き出され培われてきた政治(ポリティクス)である。」(監訳者解説より) 原著:Patricia Hill Collins, Sirma Bilge, Intersectionality, 2nd Edition, Polity Press, 2020 ◎目次 第1章 インターセクショナリティとは何か? 第2章 批判的な探求と実践としてのインターセクショナリティ 第3章 インターセクショナリティの歴史を整理する? 第4章 インターセクショナリティのグローバルな展開 第5章 インターセクショナリティ、社会的抗議、そして新自由主義 第6章 インターセクショナリティとアイデンティティ 第7章 インターセクショナリティとクリティカル・エデュケーション 第8章 インターセクショナリティの再検討

目次

はじめに  第1章 インターセクショナリティとは何か?  インターセクショナリティを分析ツールとして使用する  インターセクショナリティという枠組みの核となるアイディア  第2章 批判的な探求と実践としてのインターセクショナリティ  批判的探究としてのインターセクショナリティ  批判的実践としてのインターセクショナリティ  探求と実践の相乗効果  批判的であるとはどういうことか  第3章 インターセクショナリティの歴史を整理する? インターセクショナリティと社会運動アクティビズム  インターセクショナリティの学術界への制度的統合  その名前が意味するものとは?  第4章 インターセクショナリティのグローバルな展開 インターセクショナリティと人権  さらに詳しく――交差的な枠組みと人権政策  インターセクショナリティとリプロダクティブ・ジャスティス デジタル・ディベート─ インターセクショナリティとデジタル・メディア  第5章 インターセクショナリティ、社会的抗議、そして新自由主義  インターセクショナリティとグローバルな社会的抗議 国民国家における弾圧的転回  安全保障化――誰もが直面する課題か?  インターセクショナリティ、社会的抗議、そして極右ポピュリズム  第6章 インターセクショナリティとアイデンティティ 241 ヒップホップ、インターセクショナリティ、そしてアイデンティティ・ポリティクス  学術界におけるインターセクショナリティとアイデンティティの議論  では、インターセクショナリティのために、どういったアイデンティティを?  第7章 インターセクショナリティとクリティカル・エデュケーション クリティカルな重なり合い─ インターセクショナリティと教育  多文化教育、ダイバーシティ、そして都市部の公立学校 インターセクショナリティ、ダイバーシティ、そして高等教育  インターセクショナリティ、クリティカル・エデュケーション、そして社会正義  第8章 インターセクショナリティの再検討  社会的不平等  交差する権力関係 社会的文脈  関係性  複雑性  社会正義  締め括り  訳者解説  参考文献 索引 
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