
広末涼子エッセイ『ヒロスエの思考地図 しあわせのかたち』
広末涼子
宝島社 / 2022-04-14
この本について
年齢を重ねるにつれて、これまで当たり前にできていたことが急にしんどくなったり、子どもとの距離の取り方がわからなくなったり、ふと「今のままでいいのかな」と立ち止まる瞬間ってありますよね。僕も30代に入ってから、理由の言葉にできない揺らぎが前より増えた気がします。頑張っているつもりなのに、気持ちが追いつかないというか。 広末涼子さんの『ヒロスエの思考地図』は、その揺らぎを無理に押し流さず、「転機ってこういうものだよね」と自然に受け止める視点をくれる本でした。ユングが語る“人生の正午”や、32〜38歳に訪れるという深い変化の話が出てくるのですが、広末さんの語りは理論よりも生活の手触りに近くて、読んでいて肩が張らないんです。自分の気分の波や価値観の変化も、成長の一部として扱っていいんだと思えました。 もう一つ、印象が強いのは子育ての距離感の話です。「乳児は肌を離すな、幼児は肌を離せ手を離すな…」という子育て四訓は、読者の保存率が高いのも納得で、親として“どう距離を取ればいいのか”という難しさにそっと答えてくれます。禁止ばかりではなく、遊びや好奇心を信じる姿勢、毎日のハグやお弁当の話など、特別なメソッドではないのに、暮らしの中でできる優しさの積み重ねが描かれていて、読むと少し呼吸が深くなる感じがしました。 自分の変化に戸惑っている人、子どもとの距離の取り方に迷っている人に静かに刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの45%が集中しています。
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