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なぜ力学を学ぶのか---常識的自然観をくつがえす教え方

なぜ力学を学ぶのか---常識的自然観をくつがえす教え方

飯田 洋治

日本評論社 / 202207

累計読者数3
平均ハイライト数 3.3件/人
star総合評価 25/100
start序盤集中型
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この本について

物理の話になると、どうしても「動いてるんだから何か力があるはず」とか「曲がるなら遠心力があるでしょ」という感覚が頭から離れないことがあります。学校で習ったはずなのに、どこか自分の中の常識と噛み合わないまま放置してきた…そんなモヤモヤを抱えている人は多い気がします。僕自身もずっとその一人でした。 この本が面白いのは、「力ってそもそも物体が持つものじゃない」という、ごく基本のところを丁寧にひっくり返していくところです。運動している物体が持つのは運動量や運動エネルギーであって、力とは全く別物。その考え方に触れると、「動く力」というふわっとしたイメージがほどけていきます。さらに、等速度の運動に力はいらないとか、曲がるために外から力が必要だとか、頭で知っているはずのことが、立体的に理解できるようになっていきます。 そしてもう一つ効くのは、「学びにまつわる先入観」を扱ってくれるところです。学ぶことを苦痛や暗記と結びつけがちな自分に気づかされ、「じゃあどう扱えばいいか」という視点がやわらかく整えられていきます。力学の本ではあるけれど、学びとの距離の取り方まで問い直してくるのがこの本の魅力です。 日常の中で「なんとなく分かったつもり」になっている物理の基礎を、もう一度ていねいに組み直したい人に、静かに刺さる本だと思います。

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