
「挫折」というチカラ 人は折れたら折れただけ強くなる(マガジンハウス新書)
原晋
マガジンハウス / 2022-11-24
この本について
なんとなく毎日をこなしているだけで、本当にこれでいいのか分からなくなる瞬間ってありますよね。言われたことはできるけれど、自分の頭で考えて動いている実感が薄い。挑戦したい気持ちはあっても、失敗した時に立ち上がれる自信がない。僕自身もそういう時期が長くて、「まず何を整えればいいのか」が分からなかったタイプです。 この本は、挫折を肯定するようでいて、実はその前提となる“土台づくり”にかなりの時間を割いています。例えば、物事のルールを鵜呑みにしがちな背景に、社会全体の「分かりやすさ」の過剰さがあるという話。これは、自分の頭で考える力が育ちにくい理由を丁寧に説明してくれて、妙に腑に落ちました。また、成功体験がないと挫折から立ち直れないという指摘も、耳が痛いけれど現実的です。まず小さな成功を積み重ねることで、挑戦する気持ちが戻ってくる。そのプロセスが淡々と書かれているのがありがたいところです。 さらに、疑問を持つことや「本質は何か」と問うことが、日本では文句に見られがちな現実にも触れています。けれど、そこで黙ると自分の軸が弱くなるばかりで、むしろ議論したほうが自分の理解が深まるという姿勢は、職場でも人間関係でもそのまま使えそうだと感じました。 「挑戦したいけど、自分を信じきれない時に踏み出す一歩が分からない人」に特に刺さる一冊です。挫折を持ち上げるのではなく、そこに向き合える自分をどう育てるかを書いてくれているので、今ちょうど迷っている人ほど、静かに効くと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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