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とんび (角川文庫)

とんび (角川文庫)

重松 清

KADOKAWA / 2008

累計読者数24
平均ハイライト数 3件/人
推定読了時間 約5時間23分
star総合評価 52/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 49%

この本について

最近、「家族って何をもって“うまくいっている”と言えるんだろう」と考える場面が増えている人、多いんじゃないでしょうか。親としてちゃんとできているか、自分の弱さを見せていいのか、子どもや誰か大切な人の前でどう振る舞えばいいのか。正解が見えないまま、日々その場しのぎでやり過ごしている感じがあります。 『とんび』の抜粋を読み返していると、その迷い自体を否定しない視点に救われます。例えば「子どもの悲しさを吞み込む海になれ」という言葉は、強さを求める話ではなく、踏ん張りきれない親が、それでも子どもを想って揺れながら立っている姿に近い。完璧さではなく、“背中を温め合う”という具体的な支え方が描かれているから、自分にもできる形があると思えるんです。また、「人間には逃げる場所がいる」という言葉も、がんばり続けるより先に、帰れる場所を持つことの方が大事だと気づかせてくれます。そして「親はそげん偉うない」という一言が、無意識に背負っていた責任の重さを少し下ろしてくれる。 この物語は、立派な家族を目指す話ではなく、ひとりぼっち同士が寄り添いながら家族になっていく過程を淡々と描いています。だからこそ、誰かを守りたいのに自分も弱いままの人に刺さると思います。 「ちゃんとできていない気がして、胸の奥がずっとざわつく」という人に、そっと効いてくる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。愛妻の美佐子さんとのあいだに待望の長男アキラが誕生し、家族三人の幸せを噛みしめる日々。しかしその団らんは、突然の悲劇によって奪われてしまう──。アキラへの愛あまって、時に暴走し時に途方に暮れるヤスさん。我が子の幸せだけをひたむきに願い続けた不器用な父親の姿を通して、いつの世も変わることのない不滅の情を描く。魂ふるえる、父と息子の物語。
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